中学生の睡眠時間は8時間必要!十分な睡眠で効率的な勉強ができる

まだ成長期にある中学生には8〜10時間睡眠時間が必要です。しかし、受験を控えている中学生は眠る時間を削って勉強している場合も多いでしょう。

本記事では、中学生の睡眠時間の不足が与える影響睡眠時間の確保のためにするべきことを紹介します。

中学生は睡眠時間が足りてない?

中学生の毎日は授業のほかに部活や塾、習い事などでけっこう忙しいもの。受験期になるとさらに勉強時間が増え、睡眠時間が短くなりがちです。テレビを見たり趣味の時間を過ごしたりする時間も必要となると、睡眠時間が足りなくなることもあるでしょう。

実際に、必要な睡眠時間を取れている中学生は少ないという統計もあります。ここでは、中学生の平均睡眠時間や必要な睡眠時間について見ていきましょう。

平均睡眠時間は7時間30分

2008年の調査によると中学生の平均睡眠時間は、中学1年生で7時間40分、中学3年生になると7時間を切ると報告されています。学年が上がるにつれて、睡眠時間が短くなる傾向があります。

中学生全体の平均睡眠時間7時間30分で、小学生よりも1時間短くなっています。また、夜12時以降に寝る中学生は約30%にのぼり、小学生の約3%と比較すると、“夜更かし” をする人が増えていることがわかります。

この調査は10年以上前に行われた調査ですが、その後、別の機関が2020年に行った調査でも、「睡眠時間が足りていない」と回答する中学生が58%と過半数を占めています。睡眠時間が不足している状況は変わっていないといえるでしょう。

参考:ベネッセ教育総合研究所「放課後の生活時間調査」
   ニフティ「みんなのホンネ調査レポート」

必要な睡眠時間は8〜10時間

中学生に必要な睡眠時間8〜10時間とされています。成長期は大人よりも多くの睡眠が必要で、中学生もまだまだ成長の段階です。必要とされる睡眠時間と比べると、現代の中学生は必要な睡眠時間が十分取れていないということになります。

睡眠時間が不足する原因は、主に夜ふかしです。夜型の生活は体内時計のリズムにも影響し、体の不調も出やすくなるでしょう。

睡眠時間を削った学習は逆効果?

中学生の睡眠時間が少ないのは、高校受験に向けて勉強する時間が長くなることも影響しています。しかし、睡眠時間を減らして学習するのはかえって逆効果です。

睡眠不足は脳にも影響を及ぼし、思考力や記憶力、集中力の低下をもたらします。そのため、せっかく寝ないで勉強しても、学習の効果はあまり得られないかもしれません。

十分な睡眠をとって頭がすっきり働く状態で勉強するほうが、短い時間でも効率の良い学習ができます

中学生の睡眠時間不足による影響

睡眠は脳と体を休めてリセットする役割があるため、十分な時間を取らなければなりません。睡眠時間が不足すると、体や心にさまざまな影響が出てきます。思考力や集中力が低下して、思うような学習効果が得られません。

また、成長期に必要な成長ホルモンの分泌が不足してしまい、健康に問題が出やすくなるでしょう。イライラしやすくなるなど、心にも影響を与えます。中学生の睡眠時間不足で起こる問題について、見ていきましょう。

1.学習能力が低下する

睡眠時間の不足により、学習能力が低下する恐れがあります。十分な睡眠が取れないと脳が休まらず、集中力が低下することになるでしょう。

問題を理解するのに時間がかかり、計算などでもミスをしやすくなって学習全体のパフォーマンスが落ちてしまいます。寝ないで頑張ることが、逆にマイナスの結果をもたらすことになるのです。

2.健康に影響を及ぼす

寝ている間、体は成長ホルモンを分泌します。成長ホルモンは体の疲れを取ってストレスを解消し、傷ついた細胞を修復して成長を促すものです。

睡眠時間の不足で成長ホルモンが満足に分泌されないと、これらの働きが期待できません。体調不良など、健康に影響が出やすくなるでしょう。特に成長期にある中学生の場合、成長ホルモンの不足は発育に影響が及ぶ恐れもあります。

3. イライラしやすくなる

睡眠不足は自律神経のバランスを乱します。自律神経とは昼間の活動時に活発になる交感神経と、夜リラックスしたときに優位になる副交感神経の2種類からなるもの。2つの神経がバランスをとることで、心や体の調子を整えているのです。

睡眠時間の不足が続くと交感神経が優位の状態が続くため、イライラしやすくなると思われます。

中学生が睡眠時間の確保のためにするべきこと

睡眠時間を確保するためには、生活習慣を変える必要があります。習慣を変えるのはなかなか難しく、意思を強く持って取り組むことが必要です。

また、睡眠時間は長くとることが必要ですが、質を良くすることも考えなければなりません。ベッドの中にいる時間は長くても眠りが浅い場合は、十分な睡眠の効果は得られないでしょう。ここでは、良い質の睡眠時間を確保するためにするべきことを紹介します。

1.寝る前にはスマホを見ない

寝る前にパソコンやスマホを見るのはNGです。これらの画面から出ているブルーライトという光は脳を覚醒させるため、眠りに入りづらくなります。寝てからも睡眠が浅くなりやすいでしょう。

寝つきを良くして深い眠りに入るため、寝る前にはパソコンやスマホの画面を見ないようにしてください。音楽を聴いたり読書をしたりして、リラックスして過ごしましょう

2.お風呂はぬるま湯に入る

お風呂は寝る1~2時間ぐらい前に、少しゆるめのお湯(38〜40度程度)に入るのが良く眠るためのコツです。熱いお湯に入ると自律神経の交感神経が優位になり、眠りづらくなるため気をつけましょう。

人の体は、深部の体温が下がると眠くなるようにできています。そのため、ぬるま湯でゆっくり体を温めて深部体温をあげると、入浴後に体温が平常に戻る過程で自然な眠気がやってくるのです。入浴はできるだけシャワーで済まさず、湯船に浸かるのが眠りの質を高めるポイントです。

3.朝早く起きて朝日を浴びる

夜はできるだけ早く寝て、早寝寝早起きの習慣を身につけましょう。朝の太陽を浴びると、「セロトニン」というホルモンが分泌されます。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神を安定させる働きをするホルモンです。

セロトニンは夜になると「メラトニン」というホルモンに変わり、一定の時間に眠くなる作用をもたらします。このホルモンの働きで自然な眠りが訪れ、また早起きできるという良いサイクルができあがるのです。

また、体の体温は明け方に低くなり、起きると上昇して体や脳を目覚めさせるというリズムを持っています。早寝早起きによりこのリズムが整い、毎日元気に活動できるでしょう。

4.適度な運動を習慣にする

質の良い睡眠をとるためには、適度な運動を習慣にすることがおすすめです。睡眠と運動は相関する関係にあります。運動による適度な疲労は睡眠を促す効果があり、睡眠をとることで元気に体を動かすことができるのです。

たまに運動するのではなく、定期的な運動の習慣が眠りの質を高めます。部活動の運動をしていない場合でも、何か習慣的な運動を行うようにすると良いでしょう。

睡眠時間を確保して勉強の効率を高めよう

現代の中学生は睡眠時間が不足している傾向があり、睡眠時間は学年が上がるほど少なくなります。睡眠不足は脳や体に影響するため、夜ふかしの多い中学生は注意が必要です。

思考力や集中力が低下しやすく、勉強するために睡眠を削っても良い効果はあげられません。睡眠時間を十分確保し、効率よく勉強することが学習効果を高めるために重要です。

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公開日:2021-11-04 /更新日:2021-11-04

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